高齢者の間での人気投票になってしまっている

【原田】いくいな晃子さんはどうですか?

【田中】選挙に立候補してるなんて知らなかったです。

【佐藤】私も。

【斎藤】この人の名前すら知りませんでした。

【梅田】私も名前自体初めて知りました。元おニャン子クラブということで確実にファンの票が入りそうだなと思いました。

【井上】同性婚や選択的夫婦別姓に反対という立場をとられていて、よくSNSで炎上しているイメージがあります。特に、若い子の間では同性婚の議題に敏感なので、あまり良いイメージを持っていないです。

【後藤】この世代のアイドルを候補者に立てる自民党のやり方はあまり好きじゃないです。政治のための投票であるはずなのに、おじいちゃんおばあちゃんの中での人気投票をしている感じが嫌です。この前も三原じゅん子が街頭演説をしているのを見かけましたが、他の街頭演説よりもおじいちゃんおばあちゃんの熱量がすごくてちょっと引きました。

【鈴木】ほとんどの政策アンケートに無回答なこと、自分らしく生きられる国を目指すと言っているのに同性婚には反対であることなど、他にも矛盾する言動が多く見られているため、全く信頼できません。

例えば英国の女性議員は法や何らかの専門分野で活躍した人が多いそうですが、日本ではあまり中身のない、名前だけの、前時代的な人が起用されることが多く残念に思っています。たとえ元アイドルでも、今では有名大学を出て意見を持っている人もいるので、そういった知名度と叡智を兼ね備えた人を起用してほしいと思います。

原田 曜平(はらだ・ようへい)
マーケティングアナリスト、芝浦工業大学教授

1977年東京都生まれ。慶應義塾大学商学部卒業後、博報堂入社。博報堂ブランドデザイン若者研究所リーダーを経て、現在はマーケティングアナリスト。2022年より芝浦工業大学教授に就任。2003年、JAAA広告賞・新人部門賞を受賞。主な著作に『ヤンキー経済 消費の主役・新保守層の正体』(幻冬舎新書)、『パリピ経済 パーティーピープルが経済を動かす』(新潮新書)、『Z世代 若者はなぜインスタ・TikTokにハマるのか?』(光文社新書)、『寡欲都市TOKYO』(角川新書)、『Z世代に学ぶ超バズテク図鑑』(PHP研究所)などがある。