GW戦略は過去30年で3回に2回はプラス
年末年始ほど強い傾向ではありませんが、日経平均株価に連動する金融商品をゴールデンウィーク(GW)の連休前の5月2日の終値で買って、GW明けの5月6日の初値で売るのも有効な傾向となっています。
4月末と5月初旬に連休が2分割されており、休み日数が同じ場合は、「昭和の日」「土日」を挟むときはパスし、「憲法記念日」前に買い「こどもの日」明けに売るパターンのみが勝率が上昇します。
過去30年では19勝11敗となっており、勝率は約63.3%です。およそ3回に2回はプラスだったことになります。ただし、2010年代はあまり調子がよくありませんでした。日本株・米国株にはセル・イン・メイ(5月に売れ)という相場格言があり、4月にピークアウトする年が多いことが影響しているかもしれません。
ひと工夫してリスクを抑えるなら、25日移動平均線の乖離率がマイナスであれば避けたほうが無難です。右肩下がりが続いているダウントレンドの際には、連休明けも下がってしまうことが多くなります。
逆にGW前に上昇トレンドが続いているような場合、連休明けも堅調な傾向があり、終値の方が高くなることもあります。上昇トレンド時のみGW前の終値で買い、GW明けの終値で売るという選択肢もあります。
過去の傾向にもとづいた投資で稼ぐには継続が大事
GWのオーバーナイト投資は知名度が高くありませんが、年末年始のオーバーナイト投資は知名度が高いです。すでに幅広く知れ渡っていても、依然として有効性を維持しています。
注意点としては、「ダメな年もある」ことです。100戦100勝の戦略ではなく、あくまで“上昇する傾向にある”ということですから、カジノの経営のように反復継続的に施行する必要があります。挑戦した年がたまたまダメで、それで止めてしまうというケースが多いです。
したがって、過去の傾向にもとづいて売買する戦略は、ダメな年があってもメンタル的に継続できるか否かを判断し、継続できる金額に投資金額を抑えることが重要です。
過去の実績で勝率が高い場合、つい一攫千金を狙って多額を入れてしまいがちですが、コケた時にめげずに継続できる範囲に抑えるのがおすすめです。そうでないと大きな損失が出た場合、コリゴリして投資を止めてしまう可能性が出てくるからです。
この辺はダイエットに似ているかもしれません。続けられない程の極端なダイエットをすると、一時的には痩せるかもしれませんが、途中で挫折してしまいリバウンドしがちです。自分が継続できる範囲で投資して、着実に成果を出すというスタンスがベターです。