固定費を節約するには、夫を巻き込むのが重要

実際にやりくり費の節約から固定費の節約に移行して、お金の貯まる家計を実現するにはどうすればいいでしょうか。第一歩は夫婦で協力することです。がんばっているのにお金が貯まらないと悩んでいる家庭には妻がやりくり費の節約にがんばり、夫が家計に無関心なケースが少なくありません。

しかし、通信費や光熱費などの固定費は、夫が契約者になっていることも多く、本人が問い合わせをしなければ手続きができないケースが少なくありません。夫がその気にならなければ実現できません。

私は家計見直しのセミナーで講師をすることも多くありますが、終了後に「旦那をその気にさせるにはどうすればいいでしょうか」との質問を受けることがあります。

お金が貯まる家庭は夫婦仲がいいのが特徴です。小さなことでも夫婦で相談する習慣があり、お金に対する価値観も似ています。まずは、どんな暮らしを実現したいのか、将来のことについて夫婦でじっくり話し合いをしてみてはいかがでしょうか。

何のためにお金を貯めようとしているのか、目的さえ明確になれば夫の協力も得られるはずです。

藤川 太(ふじかわ・ふとし)
ファイナンシャルプランナー

生活デザイン代表取締役社長。自動車会社で燃料電池自動車の研究に携わった後、FPに転身。家計の個人相談の普及を目指して2001年に設立した「家計の見直し相談センター」では、すでに3万世帯を超える家計診断を行っている。家計管理、生命保険、資産運用など幅広い分野に精通。『やっぱりサラリーマンは2度破産する』など著書多数。 生活デザイン株式会社 オフィシャルサイト