印象づけには、今年の抱負をプラス
業務をスムーズに回すためには普段から職場で広く関係性をつくっておきたいのですが、最近はリモートワークも増えたこともあり、なかなか社内全体で集まる機会も少なくなっています。
だからこそ新年の挨拶は、社内の関係づくりを兼ねて積極的に行いたいところです。直属の上司はもちろん、他部署や役員、そして普段はちょっと苦手な相手にも「新年のご挨拶に参りました」と話しかけてみましょう。
その際、印象づけにおすすめなのが、今年の抱負をプラスすること。相手に協力や支援をお願いするフレーズとセットで、「昨年の感謝+今年の抱負+助力のお願い」というフレーズで伝えます。
例)「○○さん、今年もどうぞよろしくお願いします。本年は、もう一段上の目標を達成したいと考えているので、今度また相談に乗ってください」
ただし、喪中の方がいらっしゃる場合もありますので、もし判断に迷った時には「おめでとう」は付けず、「おはようございます」にプラスして「本年もよろしくお願いいたします」とご挨拶するのが無難です。
また、新年の挨拶は明るく祝う言葉を選びます。例えば、「去年」は、「去る」という意味があるので、新年の挨拶には使いません。「去年はありがとう……」と無意識に使ってしまいますが「昨年は」と言い換えましょう。
新年の挨拶回りは上司・部下を紹介するチャンス
営業職の場合、仕事始めで最も大事な仕事は、大切な取引先を中心とした新年の挨拶回りではないでしょうか。
日頃の感謝の意を伝え、「今後の取引もよろしくお願いします」という意味も込めての営業活動の一環で、ひと昔前は、お取引先を直接訪問するのが習慣としてありました。しかし、コロナ後は挨拶回りを自粛する企業もあります。
正直、挨拶回りは、具体的な商談をするわけではなく、儀礼的になっていて不要だという人もいますし、当たり障りのない雑談をしなくてはいけないので何を話せばいいか気を使って面倒という声も聞きます。
一方で、メールやリモートのやり取りが多く、対面のアポイントを取りにくいご時世だからこそ、あえて面談の絶好の機会である新年の挨拶で、対面でのコミュニケーションを大切にしたいという意見もあります。
また、新年の挨拶回りは、上司や部下を取引先に紹介できる貴重な機会です。
忙しい取引先に、わざわざ紹介するためのアポイントは取りにくいですが、挨拶回りなら自然な流れで紹介できます。この機会に、名刺交換だけでも上司や部下の名前と顔を知ってもらえれば、商談の際に、(自分)「部長の○○も申しておりまして」(取引先)「ああ、あの新年の挨拶に来てくれた○○さんね」と話が通じやすくなります。