繰下げ受給の損益分岐点は?

66歳以降に受け取りを開始する繰下げ受給は、1カ月につき0.7%ずつ年金が増えていきます。1年では8.4%の増額です。70歳まで繰下げたとすると、42%の増額になります。増額された年金額は一生涯続きます。

繰下げ受給の損益分岐点は11年11カ月です。70歳からスタートしたら、82歳以降はずっと得をするわけです。男性の平均寿命は81歳。微妙ではありますが、これからも寿命は延びていく予想です。女性の平均寿命は87歳なのでほぼ得をしますし、男性も半数以上は得になる方法でしょう。

一方、繰上げ受給は1カ月につき0.5%ずつ減らされ、60歳まで繰上げた場合は30%の減額になります。こちらも減額された年金額が一生涯続きます。その損益分岐点は77歳。それ以上長生きすれば、その後は損をします。

繰上げ受給と繰下げ受給の差は2200万円

繰下げ受給と繰上げ受給でどのくらい差がつくのか、比較してみましょう。65歳のときの年金受給額が200万円で、95歳まで生きたとします。

・60歳まで繰上げ受給の総額=4900万円
・65歳で受給開始の総額=6000万円
・70歳まで繰下げ受給の総額=7100万円

95歳まで生きると、繰上げ受給と繰下げ受給ではなんと2200万円もの開きがあります。65歳で開始した人とも1100万円の差が出ます。

長生きすればするほど、差は広がります。受給額が大きい人は、繰下げ受給をすることで、年金だけで生活していけるようになります。