政治家はもっと現場を見て

【原田】コロナの感染が拡大する中で、「若者が出歩いている」と批判されることもあって、不満を感じている学生も多いと思います。政府や行政の対応を見ていて感じること、「こうしてほしかった」「今後はこう変えてほしい」と思うことはありますか?

【加藤】政府や自治体は「若者もワクチンを打って!」と呼びかけていたけれど、「いや、打ちたくても打てないんですけど」という感じでした。コロナ感染爆発の原因が若者であるかのように叩かれていたけれど、実際はどうなのか、きちんと現場を見てほしい。

【坂本】コロナとは関係ないけど、現場を見て、という話でいうと、就職活動に関しても似たようなことがあって。いま、就職活動を通年にしましょうという提言があるけれど、それだと大学4年間ずっと就活をしているような状況にならないか? と思う。

【原田】グローバルに合わせようとしているのかもしれないけれど、ちゃんと日本の若者に調査してよ、と。コロナでも若者に調査をする取り組みがあったけれど、実際は街角で数分間話を聞くだけ、というお粗末なものでした。

データを基に具体性のある説明ができる人求む

【高橋】台湾のデジタル担当大臣のオードリー・タンさんは、具体的に数字を示してロジカルに説明していますよね。次期政権は、調査データをもとに客観的で、具体性のある説明ができる人が担当してほしいです。

【原田】ほかに、こういう人に国の舵取りをまかせたい、と思う人はいますか? 政治家ではなくて、タレントや有名人でも。

【鈴木】ニュージーランドのアーダーン首相は、感染者が1人でも出た時点ですぐにロックダウンをしたり、銃乱射事件が起きたあとも即座に規制をかけたり、対処がすごく早いですよね。決断力がある。何かあったら、「ペッ!」ってすぐに対処してくれる人が出てきてほしいなと思います。

【井上】決断力という点では、アメリカの前大統領トランプさんって理想的だったんじゃないかな、と思います。話し方もわかりやすいし、説得力がありました。過激発言をしているようにみえて、実はかなり戦略的であるという話を聞いたこともあります。国のトップには、堂々と発言してくれるエネルギッシュな人が立ってくれたほうが安心感をもてます。

【橋本】コロナは近いうちに収束すると考えると、政治って「今すぐ決断!」というようなことばかりでもないのでは。これからの政治に期待したいのは、子育て支援、出産支援、少子高齢化を食い止めるような政策です。高齢者むけの政策ばかりではなく、次世代のための政策に力を入れてほしいです。