『Z世代』の著者原田曜平さんの呼びかけで、12人の現役大学生がオンラインで集結。貴重な学生時代をコロナによる自粛ムードの中で過ごしてきた彼らが、これからの政治に求めることとは――。
ノートパソコンと手帳
写真=iStock.com/recep-bg
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【座談会参加者】
井上/慶応義塾大学2年生
落合/早稲田大学2年生
加藤/東京理科大学2年生
山田(仮名)/立教大学3年生
阪口/慶應義塾大学4年生
鈴木/桜美林大学3年生
坂本(仮名)/慶応義塾大学4年生
高橋(仮名)/立教大学2年生
橋本/立教大学4年生
/青山学院大学4年生
八木/東京女子大学3年生
安田/慶応義塾大学3年生

自粛する人がバカを見る

【原田】若者世代が次の総理になる人に期待することを聞かせてください。

【山田】コロナ禍で経済的に困窮する学生も増えています。そこにきて学費も上がっている。教育関係に力を入れてほしいし、学生に給付金を出してほしいです。

【鈴木】学費の問題は深刻。難しいとは思うけれど、できるだけそれぞれの家庭状況に合わせた支援をしてほしいです。苦しんでいる学生がいる一方で、緊急事態宣言中でも飲み歩いたり旅行したりしている友人もいて……。そういう子に限って給付金がもらえて、そのお金で遊んだりしていて不公平だと感じます。

【落合】確かに、今って自粛している人がバカを見る感じ。自粛せずに楽しくやっている人たちを、ちゃんと自粛している人たちが批判してメンタルを病む……。

【阪口】それ言える。自分も海外旅行行きたかったなーって思ってます。就職したら、自由に海外に行ったりって難しいと思うし。

「学生特典」が空白になった2年間

【安田】そもそも学生って、「学生特権」みたいなものを与えられていたと思うんです。たとえば学割とか、20歳限定の割安旅行プランとかがあって、経済的な余裕がない学生時代にもいろいろな経験が積めるようにサポートされていましたよね。でも、コロナになって、ちゃんと自粛しているまじめな学生ほど、その恩恵を受けられなかったわけで。感染流行が収束したら、私たちが自粛していた2年ほどの期間に受けられるはずだった特典を還元してほしいです。

【原田】行動制限をされることも多いけれど、守らなかったからといって罰則があるわけでもない。不平等な社会だと映っているんですね。その上、大人世代が学生の頃に享受してきた学割などの恩恵も受けられなかったとなると、この世代の学生に配慮してほしい、という気持ちになるのも当然かもしれないね。