抜け漏れは放置でも構わない
そして最後のコツは、「誤字脱字は諦めよう」というものです。
私も含めて、人一倍強いこだわりを持つ発達障害の「こだわりさん」にはあるあるですが、なぜか誤字脱字が多い傾向にあります。しかし、これについては、もう仕方がありません。どんなに注意をしても、誤字脱字は必ず発生してしまうものだと割り切ってください。
私自身、何度も読み返してからメールを送信するようにしてはいるものの、全く誤字脱字はなくなりません。それどころか、先輩に誤字脱字を伝えられた後、自分でメール画面を何度見直しても見つけられない……。「え、どこにあるんですか?」と聞き直して、直接その部分を指で指してもらって初めて気づくほどの鈍感さです。
どれほど頑張ってもできないことはある。こうした経験もあって私は、誤字脱字は過度に気にしなくてもいいんじゃないかと思うようになったのです。たしかに、誤字脱字はこだわりさんにとっては弱点かもしれません。でも、その弱点を補強するために時間を使うよりは、もっと自分の強みを強化するために時間を使ったほうが良いと思うからです。
「そういうキャラ」になる手もアリ
今では、事前に「私、いつもメールには気をつけているんですが、誤字脱字が多いかもしれません! 申し訳ありません」と、クライアントに一報を入れるようになったため、“誤字脱字がある人”というキャラとして周囲からは受け入れてもらっています。ちなみに、私自身の誤字脱字については、社外の人から指摘されたことは一度もないので、意味が通じないほどのミスではないなら、相手もそこまで気にしていないのではないか……というのが私の見解です。
私のような、いわゆる“キャラ得”は特殊なケースかもしれませんが、どうしても誤字脱字が気になる人は、ワードの文章校正機能を活用してチェックしてみましょう。書いたメールテキストをコピーして、ワードにペーストして、文章校正機能を使ってみると、誤字脱字が一発でわかります。そうすることで、おかしな文章や語句を減らすことはできますし、私の周囲にもこのテクニックを活用している発達障害の方は少なくありません。
1通のメールに割ける時間は限られています。短い時間で相手に必要なことを伝えるのがビジネスでは重要です。それさえ適っているのなら、他は多少適当でも問題ありません。誤字脱字のチェックに時間を割くなら、自分の強みを活かすために時間を使おうと割り切りましょう。