「子どものために離婚しない」とはならない理由
夫婦関係が破綻した時、ドイツでは「子どもがいるから離婚はしない」という考え方をする人はいません。
ドイツでは離婚後も共同親権が基本であるため、離婚後も父親と母親の両方が子供を育てていくという考えです。親が離婚をしても、子どもは引き続き、父親と母親の両方に会えるので、親として「子どものために離婚を思いとどまろう」と考える必要がないわけです。
面白いのは離婚後の交流がびっくりするぐらい明るくあっけらかんとしていることです。新しい恋人と暮らす母親が一緒の世帯に住んでいる子どもを、週末は元夫(子どもにとっての父親)の家に送っていきますが、その家にも父親の新しい恋人がいたりします。クリスマスなどは、子どもを交えて、元夫・元妻とそれぞれの現在のパートナーと一緒にお祝いすることもあり、「離婚後も子どもを中心に上手に役割分担をしている」家庭が多いのです。
かつてはドイツでも恋愛をする母親はRabenmutter(直訳すると「カラスのお母さん」ですが、「薄情な母親」という意味)などと言われ揶揄されたものです。北欧やフランスなどと比べると長らく保守的な考え方が幅を利かせていたドイツですが、今は「子育ては母親のみの責任である」という昔ながらの考えからは脱却しつつあり、母親の恋愛がとがめられることはありません。
家族のモラハラは「国際結婚あるある」
さて、愛ちゃん(あえてこう書かせていただきます)の結婚で気になったのは、愛ちゃんが結婚後に夫の国・台湾へ引っ越していることです。しかし夫の国に引っ越すと、夫には自分の両親や兄弟などが現地にいますし、友達もいますが、妻からしてみると、自分は両親も友達も現地にいないわけです。
週刊誌の情報だと、愛ちゃんの場合は、夫の家族が愛ちゃんに対していろいろと口出しをしてきたとありますが、これは「国際結婚あるある」なのでした。「ヨメ(あえてこう書きます)が外国人でこの国のことをあまり知らない」と分かるや、ここぞとばかりに口を出し「外国人である貴女はこの国のことを何もわかっていない!」などとモラハラをする家族もいます。