上位25%の人は、自分の実力を過小評価する傾向

(1)成績が良い人たちは、自分の成績はよいと予想していた。(これは当たり前ですね)
(2)成績がとても良い人たちは(上位25%)、実際の成績よりも、予想した成績の方が悪かった。(「できなかった」と言いながら良い成績を取る人)
(3)成績の悪い人ほど自分の成績を高く予想した。実際の成績と予想の差がもっとも大きかったのは、実際の成績が下から25%の人たちだった。(実際の成績が最も低い人たちは、「できた」と言って、実際はできなかった)

赤ペンでA+と書かれたノート
写真=iStock.com/IcemanJ
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下位25%の人が自分を過大評価する原因3つ

成績下位25%以内の人は、平均して「自分は上位40%程度にいる」と自身を過大評価したのです。この現象は、次のように説明されています。

1.能力の低い人は、自分のレベルを正しく評価できない。
2.能力の低い人は、他人の能力も正しく評価できない。
3.1、2によって、能力の低い人は自分を過大評価してしまう。

つまり、この研究の中で、愚かな人は、能力が劣っているばかりでなく、自分の能力が劣っているということを知る能力がないうえ、他者の能力もわからない、と説明されています。