被写体を頑張って撮るより“世界観”を出すことに力を入れる

【原田】調整すればいいってものでもないんだね。僕なんかは、撮った写真をよく見せようと思って一生懸命いじってから載せるんだけど、それも若者が見たら逆におじさんっぽいのかな。

【高杉】調整や加工をしすぎると画質が落ちちゃうんですよ。今は、いくら加工していても画質がよくないと見てもらえない。若者だったら画質を大事にするはずだから、そうじゃない写真を見ると「若くないのかな」って。

【鈴木】僕の母は50代。インスタをやっているんですが、いつも被写体だけを頑張って撮っている感じなんです。「パンを載せたい」と思ったら、パンだけをアップで撮るみたいな。若い子は被写体をそこまでアピールすることはなくて、背景と合わせたり、遠めから撮ったりして世界観を出すのが普通です。

スマホで料理の写真を撮る女性
写真=iStock.com/PeopleImages
※写真はイメージです

【原田】確かに、若い子の間では世界観のある写真が人気だね。中年は見せたいと思ったものだけをアップで撮りがちだし、加工アプリも使いまくると逆におじさん・おばさんっぽいということか。じゃあ、もう一歩踏み込んで「これはイタい」と思うのはどんな自撮りなのかな。

若者が「イタい」と思う自撮り写真

【工藤】意味のない自撮りですね。どこそこに行ってきたって書いてあるのに、場所が映っていなくて顔のアップだけとか。そんなに顔を載せたいのかなって引いちゃいます。

【高杉】あまりにも不自然な写真はイタい感じがします。若者でも、SNSに載っている顔と、実際に会った時の顔が明らかに別人な子がいるんですよ。盛りすぎるとそうなっちゃうので、周りにはそこに気をつけている子が多いです。SNSと別人だからといって接し方は変わらないけど、「あの子頑張ってるよね」「全然違くない?」というような噂は回りますね。

【原田】やっぱり加工しすぎには要注意なわけだね。それなら、フィルターとかがよくわからない人は、無理に加工しようとしないほうがいいのかな。皆はまったく加工なしの写真はどう思う?