友達に本音を話せなくなってきている若者たち
1995年以降に生まれたZ世代を語る時、まず欠かせないのがSNSの影響です。若者にとってはすでにインフラのひとつですが、気軽に自らを発信できる反面、何の気なしに載せた言葉や写真が非難や批判の対象になることも少なくありません。
今の若者は、こうした非難や批判にとても敏感です。また、いったん発信するとスクリーンショットをとられて永久に残り、拡散され続ける可能性があることもよく知っています。そのぶん同調圧力を感じやすく、非難や批判の対象になりそうな言動はSNS上に残さないよう、用心する子も増えてきています。
これは友人関係でも同じこと。仲のいい友達同士であれば、例えば酔ってカッコ悪い姿を見せたり、恋愛の話をしたり、恥ずかしい失敗談を打ち明けたりということはよくある話です。ところが、自分は友人以外には見せたくない、知られたくないと思っていても、友人のほうが悪気なくSNSに載せてしまうこともしばしば。
こうした事態への用心もあって、最近は相手が友達でも、ありのままの姿や本音をうっかり見せられないと考える若者も出てきています。その一方で、Z世代の傾向として顕著なのが「親子仲が密になっている」ということ。友達には言えなくても親には言える、この感覚はアラフォー世代にとっては理解しがたいのではないでしょうか。