指導方法は、次世代リーダーに任せるが吉

実際に、人材育成で問題になるのが、「指導の任せ方」です。一度、次世代リーダーに指導を任せたら、うまくいっていないなと思ったり、もっとこんなやり方があるのにと思ったりしても、口出ししないで任せたままにすることです。そうなるのを想定して、(×)「このように指導してください」と方針を明確にすればよいと考えるリーダーが多いのですが、これはよくありません。もちろん、社内や部署のビジョンには従う必要がありますが、他は任せることです。

吉田幸弘『どう伝えればわかってもらえるのか? 部下に届く 言葉がけの正解』(ダイヤモンド社)
吉田幸弘『どう伝えればわかってもらえるのか? 部下に届く 言葉がけの正解』(ダイヤモンド社)

部下に対して先入観を持たせないこと、エースプレイヤーに自分で考えて部下指導をしてもらうこと。人材育成の大切なポイントです。人は、100人いれば考え方も100通りあり行動もそれぞれ違います。将来エースプレイヤーがリーダーになったときには、いろいろなタイプの部下を育成することになります。

人材育成には、数学などのように明確な答えがありません。(○)「指導方法は任せますよ」と指導方針を伝えず、部下が困ったら手を差し伸べるという方法がいいのです。

この「試行錯誤」が、次世代リーダーとしての成長につながります。実際のリーダーに昇格したとき、その効果が表れてくるでしょう。育成のためにも積極的に「試行錯誤」させていきましょう。

吉田 幸弘
コミュニケーションデザイナー・人財育成コンサルタント・上司向けコーチ

経営者・中間管理職向けに、人材育成、チームビルディング、売上げ改善の方法をコーチングの手法を使ってコンサルティング活動を行なっている。16年間のBtoB営業で2万人への対面プレゼン経験および11年間の管理職経験で累計100人の部下を育成した経験をもとに「営業力アップセミナー」「褒め方・叱り方・伝え方をベースにしたコミュニケーションセミナー」「モチベーションアップセミナー」も開催。リーダーの総合力をアップする「リーダー塾」も主催。著書に『どう伝えればわかってもらえるのか? 部下に届く 言葉がけの正解』(ダイヤモンド社)など。