グローバルな信頼と連帯が、早期収束のカギに
新型コロナウイルス感染症問題については、まだまだ予断を許さない状況ですが、これは自然現象なので必ず終わります。それまでに、われわれ人間はいかに自覚して行動して犠牲を最小限に抑えるか。それを考えるしかありません。
その基本はグローバルな信頼と連帯です。それぞれの国が互いに信頼し、連帯しないとウイルスには打ち勝てません。たとえば、このウイルス騒動が起こってから、諸外国や日本は出入国を制限しました。もしほかの国が出国を自由にして、飛行機や船がどんどんやってきたら対応できません。これはすべての国がお互いに出入国を管理しているからこそできること。国際的な信頼と連帯があったからできたわけです。
こういったウイルス災禍の最中でも、人間性や社会性といった、われわれの貴重な財産を守るために合理的な考えを持とうというのは、はるか昔からいわれてきました。ミラノの高校の校長先生がマンゾーニの『許嫁』という小説を引用して、そのことを伝えています(翻訳文参照)。