厚生労働省のまとめによると、5月に病院を受診した人は、前年の同じ時期に比べて約2割も減少していました。特に小児科は46.1%減、耳鼻咽喉科は41.7%減と、大幅に減っています。しかし、過剰な受診控えをすれば、病気の発覚が遅れたり、持病を悪化させたりということにもなりかねません。認定NPOささえあい医療人権センターCOML(コムル)の理事長、山口育子さんに、Withコロナ時代に賢い患者になるためのコツを聞きました。

コロナ後、患者からの相談が大幅に増加

認定NPOささえあい医療人権センターCOML理事長の山口育子さん(写真=本人提供)
認定NPOささえあい医療人権センターCOML理事長の山口育子さん(写真=本人提供)

COMLは電話相談を日常的な活動の柱にしています。医療者ではない相談スタッフがお聞きするので、診断や答えを出すことはできませんが、相談者の気持ちに寄り添い、じっくり話を聞いて、問題整理のお手伝いや解決のためのアドバイス、情報提供を心がけています。

これまでCOMLでは、約6万3000件の相談を受けてきました。通常は1件の相談は平均40分くらいなのですが、緊急事態宣言が出てからは1時間以上や2時間半に及ぶものが増えました。みなさん不安が大きいのだと思います。