昭和上司のあるあるエピソード
これまで述べてきたように、上司のタイプは大きく2つに分類できますが、実際にはさまざまなケースがあると思います。例えば、「1カ月ぶりに出社したら、上司に『リモートワークだったときの分を“取り返す”ように』と言われた」人がいます。
この上司はおそらく、不安先行型の上司なのでしょう。リモートワークでの業績をまったく認めていないわけです。普通の管理職の発想であれば、リモートワークでも出社でも、成果が上がれば認めてくれるはずなのですが、この上司にはそれが見えていない。部下としては成果を強調し「目指すところに近づいていますよ」ということを丁寧に説明しなければならないですね。
「会社がリモートワークを推奨しているのに、直属の上司が実施してくれない」という場合もあります。現状維持タイプの上司に多いケースですが、こちらの都合を押し付けても、彼らは聞く耳を持ってくれないでしょう。「リモートワークは生産性が上がり、会社にとっても良いことなんです」と説いていくしかありません。通勤に時間と体力を奪われなくなり、ストレスからも解放されて生産性が上がること、感染症だけでなく、多くの自然災害にも対応できること、柔軟な働き方を選べることで採用が有利になることなどが挙げられるでしょう。
そういう場合に、これまで述べてきたような論理的思考と定量分析を用いたコミュニケーションが必要になります。