※本稿は前田浩『ウイルスにもガンにも野菜スープの力』(幻冬舎)の一部を再編集したものです。
炎症のメカニズムを研究して気づいた野菜の力
私の専門は細菌学、微生物学、ウイルス学です。「微生物感染の分子病理学」「炎症のメカニズム」の研究を、日米両国で長年にわたって行ってきました。
この「炎症のメカニズム」を研究しているときに、活性酸素の生成メカニズムを明らかにすることに成功しましたが、研究の過程で、活性酸素が遺伝子の変異や細胞障害、細胞死まで引き起こしていることが分かったのです。そして変異した細胞が、ガン細胞の発生につながっていたのです。
そこで、活性酸素を中和することが、変異細胞を、ひいてはガン化細胞を作らないこと、つまり、ガンの予防になると確信したのです。ではどうやって中和すればよいのか、それには活性酸素を中和する食品成分を探し出し、効果的に体内に摂取すれば良いのではないか、と考えました。
そして抗活性酸素力のある成分を含む、野菜に注目したのです。私は今回の新型コロナウイルス予防に対しても、野菜に含まれる成分の効果的な摂取が、ガンや他の病気と同じく、極めて有効であると考えています。