高収入な人に突出している2つの能力
ある能力とは何か。
「どんな業界でもマーケティング力や営業力の高い人が成功しています」(藤川さん)
前述のように医師や弁護士、税理士といった専門職は高収入の代名詞的な職業だったが、有資格者が多くなると猛勉強して資格を取得しても、仕事が得られない人が出てくる。
専門的な能力はもちろん必要だが、それはスタートラインに立っただけのこと。その後は、自分がどの領域で勝負するかが重要だ。
たとえば、同じ医師でも小児科や産婦人科は重労働の割に稼げないと言われる一方で、美容整形やレーシックなど、自費でも治療を受けたい人が多い分野は、高収入が得られる確率が高い。
「さらに、どう顧客をつかむかも重要です」(藤川さん)
“いい商品やサービスを提供していれば、いずれわかってもらえる”と考えるのは問題。どんなにいいものを提供しても、顧客になってくれる人に伝わらなければ、何も提供していないのと同じだからだ。
「起業で高収入をつかんだ人たちは、開業するときにホームページをつくって検索されやすいような工夫をしたり、広告を出すなどお金を捨てる覚悟を決めて積極的なアピールをしています」(藤川さん)
組織をつくり、仲間の力を借りる
また高収入タイプには、一人ではなく組織をつくって働いている人が多い。どんなに優秀な人でも、一人でできる仕事量には限界がある。だから、多くの業界で自分の仕事の処理能力が収入の限界を決めてしまう。収入を増やそうと思えば、労働時間を長くするしかない。高収入タイプは他の人の能力や時間を使って、この限界を乗り越えていく。
「他の人の力を借りるには、高いコミュニケーション能力が必要になります。ただ、高収入タイプの人にもコミュニケーションが苦手な人もいる。そうした人はコミュニケーション能力が高いパートナーと一緒に働いて、自分が不得意な分野をうまく補完していますね」(藤川さん)
高収入タイプには日常生活にも特徴がある。