今のうちに先取りしておきたい科目とは
3.先取り学習
これも受験を控えている家庭の話ですが、
特に習得に時間がかかる教科、たとえば英語や国語などです。
海外の大学に進学を希望する高校生の娘さんを持つ人の話では、
個人的なおススメは歴史書の通読です。どうしても暗記中心の無味乾燥な勉強になりやすい科目ですが、
こうしたものをじっくり読んでおくと、
何より歴史の面白さに目覚めるのではないでしょうか。
4.親が情報収集している
高校生以上になると、教育コンテンツは自分で調べたり、友達同士のネットワークで情報を仕入れたりできますが、10代前半ぐらいまでは情報収集能力の差が大きく、親の助言が必要な場面もあると思います。
特に有料コンテンツともなれば親が権限を握っていることも多いでしょうから、親の情報格差が子の教育格差にならないよう、親が調べて「こんなのはどう?」「これ面白そうじゃない?」と提案する必要もあるでしょう。
とはいえ「これをやりなさい」という強制では子はモチベーションが高まらず、受け身となって思考停止してしまうので、やるかやらないかの判断は子に任せることです。
私の卑近な例ですが、5歳と3歳の息子にはそれぞれタブレットを与えており、おススメ知育アプリをこっそりインストールしています。子どもたちは目ざとく見つけ、それで遊んでくれるのです(笑)。
5.お稽古事の復習
勉強とは何も学校の科目だけに限りません。一日中勉強などしていられませんから、趣味の分野でも才能を伸ばせる時間になるでしょう。
SNSにアップされている私の友人知人のウォールには、自宅でトランペットの練習をしたり、イラストを描いたり、ロボットのプログラミングをしたりしているお子さんの写真がアップされていて、それぞれ充足した時間を過ごしている様子がうかがえます。(ただ、体力低下に伴う免疫力の低下も心配なので、適度に運動させたいものですが、公園等の施設は閉鎖されているところが多く、散歩ぐらいしかできないのが悩みのタネだと嘆いています)
以上が私の周囲でヒアリングした内容ですが、やはり重要なのは「子の意思、子の好奇心」を重視することです。
そうなると「ゲームばかりして困る」ということにもなりかねないのですが、小学生以下には「楽しんでできる学習方法」を提案し、中学生以上では「英検や進学など身近な目標を持ってもらう」よう促すと良いかもしれません。
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1971年岡山県生まれ。中央大学経済学部卒業後、会計事務所、コンビニエンスストアチェーンを経て、世界的な戦略系経営コンサルティングファームであるアーサー・D・リトルで経営コンサルタントとして活躍。IT・情報通信・流通業などの経営戦略立案および企業変革プロジェクトに従事。本業のかたわら不動産投資を開始、独立後に株式会社プレミアム・インベストメント&パートナーズ、株式会社エデュビジョンを設立し、不動産投資コンサルティング事業、ビジネスマッチング事業、教育事業などを手掛ける。現在は起業家、個人投資家、ビジネス書作家、講演家として活動している。著書に『33歳で資産3億円をつくった私の方法』(三笠書房)、『決定版 年収1億を稼ぐ人、年収300万で終わる人』(Gakken)、『「いい人」をやめれば人生はうまくいく』(日本実業出版社)、『お金の才能』『お金の壁の乗り越え方 50歳から人生を大逆転させる』(かんき出版)など。