学校のオンライン化で何が起きるか
感染防止や経済対策も重要ではありますが、教育はそれらの声にかき消されてしまっているのが現状です。
「国の未来はいまの子どもたちが担う」という大前提のもと、文部科学省や教育委員会、そして校長は、声を大にして一気に「オンライン教育」へ舵を切る必要があると私は考えています。
それはアフターコロナの時代になっても有用です。
なぜならオンライン化が進めば、学校という場には「そこに生身の人間同士が集まるからこそ意味がある授業」だけが残るからです。「先生がしゃべって生徒は聞くだけ」という授業はオンラインに代わり、重いテキストを毎日運ぶ必要もなくなります。ドリルやミニテストもタブレットの中に入れば、たとえば苦手な問題だけが繰り返し出題されるなど個々人の進度や理解度に合わせた復習が可能となり、テストの採点といった先生の負荷も軽減され、よりきめ細かなフォローができるでしょう。
学校の変化を待ってられない富裕層が、取り組んでいること
しかし、学校が動かないからといって待ってはいられないので、ここは親や本人が自発的に取り組むしかありません。そこで日本に住んでいる私の知人の富裕層数人に、子どもたちの教育はどうしているかをヒアリングしてみました。
1.親子で一緒に勉強タイムを設けている
小学生ぐらいのお子さんだとどうしても生活リズムが乱れやすいらしく、親が先導する必要があるとのこと。
そこで時間を決め、親子で並んで勉強するようにしている家庭がありました(経営者とはいえ親もリモートワークで家庭にいるため)。親は自分の仕事をして、子どもはその横でドリルを解いたりタブレット講義を視聴しているそうです。
別の親子は、親子で漢字検定の受験を目指しており、級は違っても同じ目標を設定して一緒に勉強をしているということでした。
2.弱点の徹底補強の期間に充てる
特に算数や数学は、以前に習ったことを前提により難易度が上がっていく積み上げ型の教科のため、途中でつまずくと、そのあとがまったくちんぷんかんぷんになってしまいます。
それで算数・数学が苦手、キライという人が多いのですが、このまとまった時間を使えば、自分がどこでつまずいたのか、その源流までさかのぼって復習することができます。
中学受験を目指すあるお子さん(小学6年生)は算数が苦手とのことで、小3のドリルから解き直してキャッチアップを図っているそうです。別の家庭の高校2年のお子さんも、中学の数学から復習しているそうです。予備校の講義動画などが多数あるので、それで勉強しているようです。