この危機を「多様な学び方改革」の契機に
このように日本の教育のデジタル活用はとても遅れています。でも、ただエドテックを進めればいいとは、私は思っていないんですよ。
これは、エドテックだけの問題ではないと思います。一斉休校という危機を、「多様な学び方改革」につなげられたらと思うの。学びの多様性を実現するための一つの手段です。
例えば、ホームエデュケーション(学校に代わる家庭学習)を認めて、不登校の子どもは家庭でオンラインで学んでもいいし、図書館で学んでもいい。現在通信教育があるのは高校や大学だけですが、義務教育でも通信教育を取り入れて、選べるようにすればいい。子ども一人ひとりに合わせた、多様な学び方の選択肢が必要なんです。
1クラス20人以下に減らすべき
働き方改革では、テレワークやフレックスなどを使って、多様な働き方に転換しようと言って進め始めていたわけですが、同じように、「学び方改革」で多様な学び方ができるように転換にするのです。
また、これは以前から提言してきたことでもあるのですが、クラスの人数も、思い切って20人以下に減らしたほうがいいでしょうね。そのほうが、いろいろな問題を抱えた子どもたちもきめ細かく見てあげられるし、今回の新型コロナによる一斉休校のような突発的なことが起こったときにも、対応がしやすいはずです。
それに、少人数だと、先生から知識を与えるような一方通行型でなく、大学のゼミのように討論しながら学ぶことができるようになります。アクティブラーニングが進めやすくなるはずです。