今の高校生や大学生は、生まれた時にはすでにインターネットがあったデジタルネイティブ世代。そんな彼らはSNSをどう使っているのでしょうか。アラフォー世代との驚くべき差に、原田曜平さんが迫ります。
親しい友人たちとのひととき
※写真はイメージです(写真=iStock.com/AzmanL)
座談会メンバー
宮本 恵理子さん/早稲田大学3年生。女性
丹羽 明日香さん/早稲田大学3年生。女性
須藤 志央里さん/立教大学4年生。女性
長谷川 優真さん/早稲田大学3年生。女性
赤峰 沙枝さん/法政大学1年生。沙都さんの姉。女性
赤峰 沙都さん/法政大学国際高等学校1年生。女性
八巻 彼方くん/日本体育大学4年生。男性
森 孝史くん/埼玉大学2年生。男性

憧れの対象や最新情報を見つけたい

【原田】今日のメンバーは全員インスタとTwitterを使っているね。普段どう使っているのか、何に役立てているのか教えてくれるかな。

【宮本さん】気になる人をフォローして発信を追っています。見ていて面白いのは、自分の整形を包み隠さずぶっちゃけている女子。美容・メイク情報もSNSで集めることが多いですね。

「元から可愛い人より、努力で可愛くなった人のほうが参考にしやすい」と話す宮本さん。
「知りたい情報が決まっている時は絶対Twitter。インスタは宣伝感があって……」と須藤さん。

【丹羽さん】Twitterにはコスメや美容に特化したアカウントがたくさんあるから、私も自分の趣味に合った人を選んでフォローしています。グルメやデートスポット情報はTwitterか、インスタのトレンドまとめアカウントを見ることが多いかな。

【須藤さん】私は、広く浅く情報収集したい時はSNSのおすすめ欄をチェックします。インスタでは「憧れる!」と思える人や商品を探して、Twitterでは最新の話題やTwitter民(愛用者)の反応を見て楽しむ感じですね。知りたい情報が決まっている時は絶対Twitter。有名人の発信も一般人の発信も平等に拾ってくれるから。その点、インスタは宣伝感があってあまり信頼できません。

【長谷川さん】私はグルメ系、美容・コスメ系、音楽系と、ジャンル別に気になるアカウントをフォローして情報収集に使っています。あと、単純に「面白いな」と思える人もチェックして楽しんでいます。

広告やSNS外のネット情報は「リアル感がない」

【赤峰沙枝さん】インスタって情報があふれていて目的のものを探すのが大変なので、情報収集の時はそれを整理して伝えてくれるアカウントを活用しています。自分の発信では、リア垢(リアルアカウント=現実の友達との交流用)と、趣味垢(趣味アカウント=趣味の話題のみで交流)とを使い分けています。周りにもそうした使い分けをしている人は多いですよ。

リアルアカウントと趣味アカウントを使い分ける赤峰さん。
リアルアカウントと趣味アカウントを使い分ける赤峰さん。

【赤峰沙都さん】私が一番よく使っているのは、インスタの「ストーリー」です。投稿してから24時間で消えるのであまり悩まずにアップできるし、公開範囲を同学年の人だけ、クラスの人だけというように限定できるところもいいですね。

【八巻くん】僕はTwitterをよく使います。地震が起きた時も、何かを買う時もまずここで検索をかけますね。インスタは、どこかに出かけたい時にハッシュタグで検索することが多いです。僕らの世代は、情報収集にSNSを使う人がほとんど。Googleなどのネット検索はビジネスライクな情報が出てくることも多いけど、SNSは一般人が発信しているからリアル感があって信用できます。

【森くん】僕はTwitterのリスト機能をよく使っています。見たいアカウントをグループ別に管理できるので、自分が学んでいる分野、社会問題関連、ノウハウなど、目的別にリストにまとめています。それと、フォローしなくてもつぶやきがタイムラインに表示されるところも便利。僕はフォロー数を増やさずに情報収集したいんですよ。フォロー数とフォロワー数のバランスが悪い人って、ちょっとどうかなと思うので。

【原田】人からどう見えるかも気にしているんだね。皆の話を聞いて、若者の情報収集はもうSNSがメインになっているんだなとあらためて実感したよ。それに、SNS外のネット情報や広告は「リアル感がない」という声も。本当に役立つ情報かどうか、皆自分なりに見極める工夫をしているんだね。そんな若者たちの情報ソースとしては、今どんなアカウントが人気なんだろう。具体的に教えてくれるかな。