一日一笑を心掛けて

悲観的な人よりも楽観的な人の方が認知症になりにくいとか、寿命が長いなどという医学データは多くあるそうです。笑いはNK(ナチュラルキラー)細胞を増やし、免疫力をアップさせることはよく知られています。

また、私たちは「言葉(言霊)」の影響も大きく受けるものです。「心配だ」と言い続けていると、心配事にばかり目がいってしまい、頭の中は心配だらけになってしまうものです。

これは脳科学的にも理にかなっていて、脳はほとんどの情報を認知せずにスルー(破棄)しているのだそうです。ところが、意識したものの情報は拾う習性があるのだとか。例えば、「ハワイに行きたい」と思っていると、なぜかハワイの看板を目にしたり、旅行情報に気が付きやすくなったりするのは、脳の働きによるのだそうです。

心と体はリンクしますから、何十年も先で、かつ100%なると決まっているわけではない介護のことで(いま)やきもきするよりも、いま目の前で、そうならないために何ができるかを考えて、建設的に行った方が健全ではないでしょうか。一人ひとりのそうした意識改革は、日本の社会保険の財政を改善させるパワーさえ秘めていると私は思います。

「一日一善」もとても大切ですが、まずは「一日一笑」から心掛けてみてはいかがでしょうか(真剣)。

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八ツ井 慶子(やつい・けいこ)
家計コンサルタント

1973年、埼玉県生まれ。生活マネー相談室代表。「家計の見直し相談センター」を経て2013年7月独立。個人相談を中心に執筆、講演を行う。著書に『お金の不安に答える本 女子用』など。