「立春」前の「節分」は、次の一年のための大切な日

年齢による加齢タイプの人は、運動量が少なく、エネルギー産生や循環が滞っているため、カラダを効率よく動かすことで代謝を上げましょう。脂肪が燃えにくいことも多いため、運動に加えて、脂肪燃焼を助ける栄養素が必要です。例えばラム肉やカツオに豊富に含まれるL‐カルニチン、緑茶や紅茶の渋み成分である茶カテキン、ビタミンB群やCoQ‐10などの成分が、脂肪燃焼を助けてくれます。最近では、フェニルアラニン、アルギニン、リジン、プロリンアミノ酸などが、脂肪分解酵素であるリパーゼの働きを活性化してくれることが知られています。20~30分のウォーキングに前述した食材を加えるだけでも、いつも以上にエネルギー循環が良くなるはずです。

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大寒は冬の終わりの時期です。立春、立夏、立秋、立冬と各季節のはじまりの前日は、季節を分けるという意味で節分といいます。特に春の節分には重きが置かれており、節分の豆まきには、季節の変わり目に現れる悪魔を追い払うという意味があります。大寒を元気に乗り切り、春に向けて新たな一歩を踏み出しましょう。

「大寒の特徴」

●心身の症状
カラダ:エネルギー産生不足・循環不足(冬バテ)
ココロ:気力・やる気の低下

●季節に多い症状
冷え

●心身の養生法
丹田呼吸、入浴(38℃~40℃:リラックス、41℃~44℃:リフレッシュ)

●食養生に効く食材
里芋などの根菜類・色の濃いもの、苦いもの

●ツボ
陰陵泉いんりょうせん

写真=iStock.com

伊藤 和憲(いとう・かずのり)
明治国際医療大学大学院/養生学寄付講座教授

鍼灸学医学博士・全日本鍼灸学会理事。同大学附属鍼灸センター長。トリガーポイント鍼治療の第一人者であり、慢性痛の緩和治療に精通。現代女性のための、東洋医学に基づく心身のセルフケアも指導している。