具体的な回答が悩み解決のヒントに
石渡社長は承継前の7年間、先代の父親の下で経営実務をほぼ体験させてもらったそう。おかげで人脈もでき、今になって③の重要性を実感しているそうです。また、石渡社長にとっての⑤は人財育成であり、自ら発案した新卒採用を、今もずっと続けているのだとか。「社員の成長が私の支えになっている」という言葉に、参加者も大きくうなずいていました。
講演後の質疑応答では、社外人脈の築き方や受け継ぐべき事柄の判断法といった質問が出ました。石渡社長の回答はどれも具体的で、皆、悩みへの解決策をしっかりつかんだ様子でした。
「今、日本には約400万の会社があるそうです。私たちはその400万分の1に奇跡的に選ばれた身。幸せなことと受け止めて、人のため社会のため尽くしていきましょう」
最後に石渡社長がこう語りかけると、会場からは大きな拍手が。経験と実績を備えた先輩の言葉は、皆の胸に強く響いたようでした。
文=辻村洋子