外からの刺激だけではアイデアに発展はない

アイデアの原石を取り入れるには、確かに外部からの刺激が必要ですが、アイデアを発展させるためには、他人と共有されないひとりの時間が必要ということです。

彼が言うように、外界からの刺激で何かをひらめいたとしても、それをいったん自分に引き寄せ、自分の中で加工していく必要がある。他人とのディスカッションで良いアイデアが出たとしても、自分の感性で練りこんでいく必要があるのです。

そういえば、『孤独の発明』を書いたポール・オースターは、「孤独が人間の全能力を引き出す」と述べていますし、『ローマ帝国衰亡史』を書いたイギリスの歴史学者ギボンも「孤独は天才の学校である」とも述べています。

そう考えると、孤独を恐れる必要などまったくなく、むしろ積極的にひとりの時間を楽しみたいものです。

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午堂 登紀雄(ごどう・ときお)
米国公認会計士

1971年岡山県生まれ。中央大学経済学部卒業後、会計事務所、コンビニエンスストアチェーンを経て、世界的な戦略系経営コンサルティングファームであるアーサー・D・リトルで経営コンサルタントとして活躍。IT・情報通信・流通業などの経営戦略立案および企業変革プロジェクトに従事。本業のかたわら不動産投資を開始、独立後に株式会社プレミアム・インベストメント&パートナーズ、株式会社エデュビジョンを設立し、不動産投資コンサルティング事業、ビジネスマッチング事業、教育事業などを手掛ける。現在は起業家、個人投資家、ビジネス書作家、講演家として活動している。著書に『33歳で資産3億円をつくった私の方法』(三笠書房)、『決定版 年収1億を稼ぐ人、年収300万で終わる人』(Gakken)、『「いい人」をやめれば人生はうまくいく』(日本実業出版社)、『お金の才能』『お金の壁の乗り越え方 50歳から人生を大逆転させる』(かんき出版)など。