チャンスとチャンスのつながりに注目する

もうひとつ。チャンスをノートに書き始めて、わりと早めの段階で、あることを発見しました。

「あれ? このチャンスと、このチャンス、つながってる?」

ノートを見返していると、チャンスがつながっていっていることを発見したのです。

例えば、あるイベントで名刺交換をした人にメールをしたら、ホームパーティに誘ってもらって、そのホームパーティで知り合った人とランチに行くことになったり。友達がおすすめしてくれた本をAmazonで買って、次の日に届いて、週末に読んだら、すごく良い本でやる気が出たり。

チャンスが、次のチャンスへとつながったのを発見するたびに、つながりに線を引いてみました。そして、その線がどうやってつながったのかを観察していったのです。そうすると、全く予想もしていないチャンスにつながることがあるとわかりました。

小さな書き込みも大きなチャンスに

ある日、特に何もない1日を過ごして、何をチャンスとして書こうか迷った日がありました。その日に書いたのは、こんなことでした。

ネットサーフィンして、趣味を探した。

当時、何か趣味を作りたいなと思って、ネットサーフィンしたことを書きました。他に書くことがなかったので、仕方なく書いたという感じです。

ところが2週間後に、この仕方なく書いたチャンスが、次のチャンスにつながりました。

ネットで面白そうな教室を見つけた。

2週間前にネットサーフィンして趣味を探したことをきっかけに、またネットで探してみたら、興味を持てる趣味のクラスを見つけたのです。カルトナージュといって、厚紙に綺麗な布や紙を貼り、写真立てや箱を作る趣味でした。フランスからカルトナージュの先生が来日して半日コースを受けられるクラスを見つけたのです。でも、場所は神戸でした。私は東京に住んでいるので、そのクラスに行くには新幹線に乗らないといけません。

わざわざ新幹線に乗ってまで行く? 半日のクラスのために?

私は申し込むかどうかを1日迷いました。そして、次の日に意を決して、こう書いたのです。

神戸の教室に申し込んだ!

そして、1カ月後に神戸に行き、カルトナージュを楽しく学んだのです。楽しむだけでなく、「心底興味があれば、距離が遠くても、絶対に行ってみるべき!」という行動指針を作ることができました。「本当に興味があるか」で決めるべきで、「距離が遠い」ことは意思決定の基準に入れるべきではない。そう考えられるようになったのです。