金融業界へ転職希望なら「中国語」も学ぶのがオススメ

——語学力を求められることはありますか?

【下田さん】金融業界への転職を希望するのであれば、英語力はないと厳しいです。中国語ができれば尚良し。国内企業でもすでに海外に進出しているところがほとんどです。

他方、外資系企業が日本に投資するというインバウンドのアテンド一つにしても外国語での案内がマストだからです。英語ができない優秀な人はすでに業界の中にたくさんいるのですが、業界全体として英語でコミュニケーションが取れる人が少ないので、ネイティブレベルで英語が話せる人は求められます。

【畑さん】メーカーでも英語力が求められることはありますが、今、下田さんの話を聞いた限りでは金融業界ほどではないのかなと思います。

「女性登用が進む職種」
●業界別職種
・(メーカー業界)人事、総務、広報
・(流通・小売・サービス業界)商品開発、バイヤー
・(金融業界)特になし。40歳以上の経験者で多いのは:審査、経理、IR

●注目すべきキーワード
・なでしこ銘柄
・ESG投資

「転職に必要なスキル」

・資格で人を採用するケースは減少傾向
→面接で実行力をアピールする意味では、有効かもしれない
・(金融業界)英語力必須、中国語ができれば尚良し
その他、会計、証券アナリスト、宅建の資格を持っている求職者も多い

原田 周作(はらだ・しゅうさく)
大手金融サービス会社の営業本部にて法人営業、商品企画業務を6年経験。2005年より日系エグゼクティブサーチ会社に入社。2010年に執行役員、2011年から取締役就任。2013年より株式会社エグゼクティブ・ボードに参画。担当業界は、流通小売業、製造業(自動車、機械、化学など)が中心。企業の経営層との深いリレーションにより、経営幹部、管理職層の紹介実績多数。BizReach主催の「ヘッドハンター・オブ・ザ・イヤーMVP」(流通小売サービス部門)を2018年に受賞。
畑 圭一郎(はた・けいいちろう)
新卒で三越へ入社。その後、2008年に人材・組織開発のコンサルティング会社に転職。大型案件や難易度の高い案件の獲得で常時トップのコンサルティング実績を誇る。2013年経営者JPに入社。コンサルティング事業本部長として、コンサルタントチームの運営・教育に従事する傍ら、製造業・サービス業を中心に3500名以上のエグゼクティブパーソンとのキャリアコンサルティングを行う。数多くのエグゼクティブと対面してきた実体験を通して、組織の中で活躍できるビジネスパーソンには【サクセス3ポイント】があることを学びとる。
下田 由紀(しもだ・ゆき)
大学卒業後、大手金融会社で経理としてキャリアをスタート。自分の適性と志向性から営業に出たいという思いで、ミドル・フロントの経験を積み、2012年から人材業界にキャリアチェンジ。2012年中国において人材紹介会社大手のインテリジェンス中国に転職。蘇州支店マネージャーとして中国人ローカルスタッフマネジメント、中国江蘇省の日系企業向けに人材紹介(現地スタッフ、日本人)および日系企業の労務・研修サービスを提供。2014年日本帰国後、エンワールド・ジャパン株式会社に転職し、金融業界および金融専門職種等の専任コンサルタントとして従事。BizReach主催「ヘッドハンター大賞 金融部門MVP」2017年・18年と2年連続受賞。

写真=iStock.com

福田 彩(ふくだ・あや)