金封の決まり事はありますか?

金銭を贈る場合に使用する金封は、のし袋、ご祝儀袋、不祝儀袋と呼ばれることもあります。どれも表書きに目的と自分の名前を書き、中包みに漢数字で金額を書きます。袋裏面の上下が重なる部分は、慶事のときには上→下の順に重ねて下が上側になるように、弔事のときにはその逆に重ねます。

金券と品を一緒に渡すときは、どう渡すのがよいでしょうか?

金券と商品を一緒に渡したい場合は、金額の高いほうにのし紙をかけるのが一般的です。ただし慶事の場合は両方にのし紙をかけても構いません。商品の上に金券を置いて一緒に渡すと良いでしょう。渡す際は、表書きが相手のほうを向くように両手で持ち、お礼やお祝いの言葉を添えて渡します。郵送の場合は金券は現金書留で、品物は内のしで補償をつけて送ります。

構成=干川美奈子 イラスト=カトウミナエ

寿 マリコ(ことぶき・まりこ)
池坊短期大学教授

大学卒業後、銀行勤務を経て現職。フランス留学中に非言語コミュニケーションの重要性を実感し、帰国後は外見印象に関する研究に取り組む。池坊短期大学では、サービスマナー演習などのキャリア関連講座や就労支援講座を担当。オールアバウト「ビジネスマナー」ガイド。著書に『新社会人のためのビジネスマナー講座』(ミネルヴァ書房)がある。