「キャッシュレス決済時のポイント還元」は、買い物のときにクレジットカードや電子マネーなど、現金以外の手段で決済した場合、2~5%の還元が受けられるというもの。期間は19年10月~20年の東京オリンピック前とされています。
「自動車税の変更」は、19年10月から従来の「自動車取得税」が廃止され、「環境性能割」という新たな税制が導入されることを指します。環境性能割では、名前のとおり、環境に優しい車の税金が優遇されます。よって、エコカーなら消費税の増税後に買っても、環境性能割のおかげでそれほど税負担が重くならずに済む可能性があります。逆に、欲しい車の燃費が悪い場合、消費税が増えるうえに環境性能割の恩恵も受けられないので、増税前に買ったほうがベターでしょう。
最後に「住宅購入時の減税・補助制度の拡充」ですが、具体的には「住宅ローン減税」の期間の延長(10年⇒13年)、条件を満たす住宅購入者に現金が支給される「すまい給付金」の制度拡充(支給額が最大30万円⇒50万円、対象者も拡充)、「住宅取得等資金に係る贈与税の非課税措置」の拡充も予定されています。
増税前の駆け込みで散財しないように!
増税と連動して予定される新制度を駆け足で紹介しました。どれも、一見消費者に有利な内容に見えますし、特に軽減税率は、食料品を買う分には増税の影響はないということなので、ありがたく感じられるかもしれません。
ただ、軽減税率、それにポイント還元制度もそうですが、内容が複雑で、判断・対応するためのコストが膨れ上がると予想され、本当に社会のためになる施策とは言い難いでしょう。また、保育・幼児教育の無償化も、それ以前に預けたい人が必ず預けられる環境整備のほうが急務であり、ピントがずれているように感じられます。