フルタイムでも稼ぐ覚悟がない女性も
真の共働き家族を目指すためには、「生計維持分担」がキーワードになります。「生計維持分担」とは、夫婦2人で家計を維持しているという意識があることです。
共働きと言っても色々あります。例えば、フルタイムでバリバリ働いている夫と、家計の補助として働いている妻という組み合わせの夫婦。それから、夫も妻もフルタイムでバリバリ働いている夫婦。
実はフルタイムで働いている女性でも、生計維持分担の意識がないことがあります。「私はいつ辞めてもいいけど、あなたは辞めちゃダメ」と思っている。真の共働き家族を目指すなら、夫婦2人とも、生計を維持していこうという意識を持っているはずです。女性側も「私の所得も生計にきちんと貢献しているし、夫も同じように貢献している」という感覚を持つことが大切になります。
男性は大黒柱から降りたがっている
生計維持分担の意識があれば、例えばどちらかが転勤になったときに、「当然、女性側が仕事を辞める」ということにはなりません。少なくとも夫婦できちんと話し合うことになります。それぐらい対等になれば、互いに仕事に対して気持ちが楽になります。どちらかが働けなくなったら家計が行き詰まる状況だと、病気もできないし、ひと休みもできない。会社でひどい立場になっても辞められない。それは健康的な状態ではないと、私は思います。
女性の生計維持分担意識の低さは、社会の変化と共に、徐々に変わっていくでしょう。高度経済成長期以降は「大黒柱は一人」という風潮がありますが、男性はもはや大黒柱から降りたがっていると思います。女性も家計を一人で担いたくない人が多いでしょうし、2人で「真の共働き」はゆっくりと増えていくと思いますね。