副業で節税できる?

それだけではありません。働き方改革の一環として、副業が解禁される企業も増えてきましたが、これも節税につなげることが可能です。もちろん、副業規定は会社によって違うので確認してからですが。

副業をする場合、個人なら青色申告承認申請書を提出し、複式簿記の原則に従って帳簿をつけて申告することで、最大65万円の所得控除を受けられます。そして、たとえばオークションやアフィリエイトなどのネットビジネスをやり、その事業に要したと説明できるパソコンや書籍、携帯電話などの通信費、交通費、消耗品などを経費として落とすことができます。

これでもし事業が赤字になってしまった場合、給与所得と損益通算し、給与から天引きされた税金を取り戻すことができ、さらに翌年からの住民税が安くなって手取りが増えます。住民税で保育園料金が決まる認可保育園の保育料も安くなります。

迷った場合は税務署に相談を

ただし、多くの人にとって副業収入は少ないですから、税務署からは「事業的規模とは言えない」「その経費は本当に事業に必要なのか?」と否認される恐れもあります。

経費は、「この仕事で必要だった」と具体的客観的に説明できることが必要です。事業的規模については、「スタートアップで規模が小さいのは当たり前。十分に時間と労力を投入している」と立証できれば、れっきとした事業であると主張することにおいては、法律的には問題ないでしょう。ただし、迷った場合は税務署や税理士に相談することをおススメします。

いずれにせよ、税の仕組みを知ることは、財産をより多く残す一助となるはずです。

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