子どもへの投資派▼自転車移動で交通費を節約。
家賃はわずか7万円のワンルーム
シングルマザーで、起業家として活躍する30代の幸恵さん。離婚する前は家賃35万円のマンションに住んだこともあったが、現在は家賃7万円の古めのワンルームマンションに引っ越して子どもと暮らしている。
「離婚後、2人の暮らしに必要な毎月の出費や、お金の使いどころを見直したのです」
しかし建物自体のグレードが下がっても、インテリアにはこだわりたい幸恵さん。引っ越し先が内装の変更可能な物件だったので、壁や床を自分好みにチェンジ。大好きなブランドの椅子やソファを置いて、快適な空間に仕上げた。だから「狭いけれど、今の家に満足しています」。
また、交通費を抑えることを考えて、会社に近い都心に家を見つけたので、通勤はもちろん、晴れた日はなるべく自転車で移動している。
洋服も節約アイテムの1つだ。アパレル輸入業を営んでいるので、質のいい古着を探して自分でリメークし、安く見えない工夫もする。その一方で「靴は妥協しません」と断言。シューズラックには10足ほどの高級ブランドの靴がラインアップ。
「ファッションは“足元が要”です。1度買ったら修理して何年も履くので、流行に左右されない定番デザインのものを選びます」
流行の安い靴をたくさん買うより、無駄になっていないという考え方だ。
家とファッションに関しては「使う」「使わない」のメリハリが利いているが、絶対に惜しまないのが子どもの教育費。小学校から私立に通わせ、多くの習い事をさせている。
「でも、親の押し付けになってはいけないので、子どもがやりたいと思ったものだけ習わせています。また、さまざまな体験をさせて視野を広げることも大事。私の海外出張に子どもを連れていって、生産工場の現場を見せることもあります。旅費は自腹なのでお金がかかりますが、貴重な体験になっているようです」
「学び」はプライスレスであり、将来への投資。この考えはブレない。
たくさんの習い事は、子どもがどの分野が好きで、どんな能力を発揮できるのかを見極めるのに有効です。大人になってからの集中力は、子どもの頃の集中力に比例します。集中力が高い人は稼ぐ力も高いので、つぎ込んだ教育費はちゃんとリターンとして返ってくる。だから教育は投資なのです。