【3】検査項目をセルフケアに生かそう
検査項目は自己管理にどう生かせばいい? チェックしておきたい結果と注意点、毎日の食事や運動習慣などで改善できることを紹介します。
Q:「BMI」の数値は、健康にどう関わるの?
BMIは体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)で求められる肥満度の指標。基準値は男女ともに22.0で、25.0以上が肥満、18.5未満が低体重(やせ)を示します。肥満は、糖尿病や脂質異常症、高血圧症などの生活習慣病との関連が強く、BMIはメタボ予防には欠かせない重要なデータ。ただし、BMIは身長に対して適切な体重かどうかを評価したものなので、脂肪過多なのか、筋肉量が多いのかの判断はできません。
Q:「BMI」と「体脂肪率」、高いとどんな心配があるの?
体脂肪率は、体重のうち皮下脂肪や内臓脂肪が占める割合。BMIとともに高いのは筋肉量が少ない肥満を意味します。つまり、内臓脂肪型肥満の可能性大。内臓脂肪の蓄積は死亡リスクを高め、特に心疾患での死亡はBMI30.0以上で顕著に。加えて女性はBMI25.0未満の隠れ肥満にも注意が必要です。若い頃やせていた人がその後太ると生活習慣病の引き金になるので、体重管理は20歳時の+7kg以内を心がけましょう。
肥満の改善や予防には食習慣と運動習慣の見直しが重要。食事量だけでなく、欠食や食事時間にも注意しましょう。不必要な過度のダイエットも健康への影響大です
Q:「上の血圧が高い」と「下の血圧が高い」とでは、どちらが怖い?
血圧は心臓が送り出す血液が血管にかける圧力のこと。上の血圧は心臓が収縮して圧力が最もかかったとき、下の血圧は心臓が拡張して圧力が最小になったときの数値です。血圧は、上の血圧に目がいきがちですが、どちらが高くても基準範囲を超えれば高血圧。やはり治療が必要です。
Q:「血圧が低い」のは問題なの?
低血圧の多くは遺伝です。若い女性の中には上の血圧が90mmHgという人もたくさんいますが、特につらい症状がなければ治療は不要。ちなみに、病院で測る血圧と家庭で測る血圧では判定基準が違うって知っていますか? 深呼吸1つでも値が10程度下がる血圧は、それだけストレスや環境に左右されやすいということ。そのため、健診では2回測定した平均値を使います。
高血圧の人は、減塩と減量が大切。塩分量の目標は1日6g未満、だしや薬味を利かせて対応を。朝バナナなどでカリウム摂取も効果的です。妊娠高血圧症候群だった人は更年期に血圧が上がる確率が高いので気にかけておきましょう。