Q:基準範囲は医療機関によって微妙に違う?

基準範囲については、厚労省の検診判定値のほか、日本人間ドック学会の認定施設では学会の判定区分を、施設によっては独自の基準を設けているところがあります。微妙に基準範囲が違っているのは本当です。さらに、検査に使われる検査キットの試薬メーカーによって数値の出方も若干異なります。つまり、数値はざっくり見ればOKということ。検診結果は健康の成績表ではなく、自分の体の傾向をみるものと理解しておきましょう。

Q:検査値は低いほどよいということ?

検査値は低くても大丈夫なものが多いのですが、低いほどよいかというと、そうではありません。痛風に関係がある尿酸値は、低すぎると腎臓結石や尿管結石の原因に。また、栄養状態の目安となるアルブミンが低値を示す場合は、栄養不足だけでなく、ネフローゼ症候群、肝硬変、膠原(こうげん)病などが疑われます。このアルブミン値、実は高齢になって低いとさらに深刻です。低栄養が原因で筋肉量が落ち、身体機能が低下して要介護状態につながりやすくなります。

イラスト=窪田エリー