きっかけは酒席。加害者は上司

Q3の結果を見ると、酒席がセクハラの温床になっていることがよくわかる。トップ10のうち、7位以外はすべて酒がらみで起きやすい内容だ。とくに8位「ホテルに連れ込もうとする」は、被害者の声によると、大半が「飲み会の2次会のあと」や「懇親会後に終電を逃した」タイミング。酒を飲んでいれば、後で抗議されても、周囲に言いふらされても、「覚えていない」ととぼけられる。

「酔ってたなら、しょうがないか」と周囲も追及の手をゆるめがちだ。そこまで見越している狡猾(こうかつ)なハラサーに狙われたら、女性はなかなか告発できない。しかもQ4を見ると、加害者は、「上司・元上司」が最多。「仕事を一から教わった恩もあって、つい言いなりになってしまった」(40歳)という女性は、20代の頃に上司に誘われ不倫関係になったという。「今思えば、恋愛ではなくセクハラ。洗脳されていた」というコメントに悔しさがにじむ。