今がわかる最低限の経済用語を知る
経済ニュースには、たとえば「GDP」「IMF」といったアルファベット3文字の略語が頻出。これがわからなくて、読むのがイヤになる人が多い。そこで、今必ず覚えておきたい10の略語を紹介! (略語/何の略?/意味)
CSR:Corporate Social Responsibility
「企業の社会的責任」。企業は利益追求だけでなく、労働環境の整備や社会貢献活動などを果たす責任を帯びる。
ESG:Environment, Social, Governance
「環境」「社会」「企業統治」の頭文字。これらへの取り組みの度合いから、企業の持続的な成長性が測れる。
ETF:Exchange Traded Funds
「上場投資信託」。投資信託だが株式市場に上場し、株と同様に値動きする。日経平均などに連動するものが有名。
FRB:Federal Reserve Board
「連邦準備制度理事会」。米国の中央銀行で、金融政策を決定する役割がある。現在の議長はジェローム・パウエル氏。
GDP:Gross Domestic Product
「国内総生産」。1年間にその国で生み出された財・サービスの付加価値額の合計。経済状態を測るバロメーター。
IMF:International Monetary Fund
「国際通貨基金」。189カ国が加盟。加盟国の為替政策の監視や、金融危機の際の救済などが主な役割。
ROE:Return on Equity
「株主資本利益率」。企業が独自の資本でどれだけ利益を上げたか示す指標。高い企業は資本を有効活用できている。
TOB:Takeover Bid
「株式公開買い付け」。上場企業を買収する際に採られる手法で、その企業の株式を市場外で一括して買い付ける。
VAT:Value Added Tax
「付加価値税」。EUやアジア諸国などでは、「消費税」とほぼ同じ意味でこの言葉が用いられる。
WTI:West Texas Intermediate
「西部テキサス産原油」。「北海ブレント」とともに有名な原油の品種名で、世界の原油価格の指標とされる。
帝京大学経済学部経済学科教授
野村證券入社後、同社の投資調査部長、野村フランス代表取締役社長などを経て現職。近著に『図解とりあえず日経新聞が読める本』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)。
構成=元山夏香 写真=iStock.com