オーディオブックのヘビーユーザーに聞く
私が「聴く読書」をやめられない理由
池田千恵さん朝6時社長

雑踏のなかでも、ひとりになれる

「両手がふさがった満員電車の中やルーティン作業中など、耳の“空き時間”は意外とあります。オーディオブックを使えば、それらが“生産性のある時間”に変わるんです」

“朝活”の第一人者として知られる朝6時社長の池田千恵さんは、オーディオブックのヘビーユーザー。朝時間を使った“聴く読書”が日課だという。

「朝7時半から9時までの間、カフェで手帳を書いたり、アイデアを考える時間を設けているのですが、その間ずっとオーディオブックをイヤホンで聴いています。耳で聴くのは、脳にダイレクトにインプットされるようで頭に残りやすいと思います。雑踏のなかでも没頭できるので、集中しやすく、気分転換にもなりますね」

オーディオブック歴はすでに10年以上。起業直後の行き詰まっていた頃、気分転換にランニングを始めたのが、“ながら聴き”のきっかけになった。

「何もしない時間が無駄に思え、経営者のセミナーの音声を聴いてみたら、頭にスッと入って気持ちも前向きに。以来、生活に“ながら聴き”を取り入れるようになりました」

実際の本で“答え合わせ”

自分にとって大切な本を何度も聴き返し、血肉にするのが池田さんのスタイル。インプットだけでなく、アウトプットも重視する。

「聴きっぱなしにせず、得た気づきやアイデアをノートにまとめています。それらを基に、やるべきことを手帳のTo Doリストやスケジュールにどんどん落とし込んでいく。そうすることで、ビジネスに生かすように心がけています」

学んだことを掘り下げるために、オーディオブックと書籍を両方購入し、内容を照らし合わせて復習する。この作業を繰り返すことで、より理解を深めていく。

「耳が空いているときに“ながら読書”をするので、聴き飛ばしたり、忘れている箇所もあります。だから、オーディオブックで聴いた後、実際の本も購入して読み返し、内容が理解できているかを確認する“答え合わせ”をするんです。この“行き来”を繰り返すことによって、より深く内容を吸収でき、学びが自分のものになっていきます」