第一印象の「いい人」「馬が合いそう」などの感情は、こうした相手の表情や声の反応から生まれる。では、口数が少ないアンチ言語表現系女子でも、なぜか避けられる女性の特徴はどうか。

「相手の話を聞いても自分をディスクロージャー(開示)しない人は、煙たがられますね」

たとえば、初対面の相手に「○○の出身です」と言われたとき、「そうですか」で終わるよりも、「私は○○です」と、話題に合わせて自分を開示したほうが話は弾む。

「相手が自己開示しなければ、『私だけ開示するものでもない』と引かれます。口数が少なくて避けられるタイプの人は、自己開示せず、相手から情報を引き出す努力もしません。そういう人は『なぜか嫌われる人』になってしまうのです」

アンチ言語表現系女子で嫌われるタイプは、相手の話を聞いていても、(1)声が「小さい」「低い」、言葉が「短い」など、反応が薄い(2)感情を表情に出さない(3)目線を合わせないなど、全身で「私のそばに来ないでオーラ」を発する(4)他人との間にカーテンを下ろし、自己開示しない――人が当てはまるそう。

(左)愛されるのは、目を輝かせ、うなずき、相づち上手な女性、(右)避けられるのは、無表情、目を合わせない、自己開示下手な女性(イラスト=フジマツミキ)

言語表現が苦手ならば、せめて相手の言葉に思いっきり表情や声で反応するようにしたいものだ。

▼口数が少なくても愛される女性の3つの特徴
1 聞き上手
身を乗り出し、目を輝かせて、相手の話に熱心に耳を傾ける。
2 相づち・うなずきが上手
心をこめて深くうなずき、絶妙な相づちで相手を気持ちよくさせる。
3 笑顔で言葉を補完
言葉を発する以上に、笑顔で親しみを感じさせることができる。
佐藤綾子(さとう・あやこ)
国際パフォーマンス研究所 代表
パフォーマンス学博士、ハリウッド大学院大学教授。自己表現研究の第一人者として、4万人を超えるビジネスパーソンや経営者などへスピーチを指導。パフォーマンス教育協会理事長、日本カウンセリング学会認定カウンセラー・スーパーバイザー。『できる大人の「見た目」と「話し方」』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)など著書は190冊超。
 

イラスト=フジマツミキ 写真=iStock.com