子どもの学力は世帯年収に比例するのか?

加えて、有名進学塾マップも掲載した。実際に世帯年収上位に入るような「ブランド学区」に進学塾が多いのが、これで一目瞭然となっている。

東京23区内でもっとも平均世帯年収が高いのは、六本木ヒルズや元麻布ヒルズを学区に持つ港区の南山小学校。ただ、「教育熱心な会社員家庭に人気なのは千代田区と文京区」と沖さんは言う。

文京区は東京大学や、お茶の水女子大学、東京学芸大学付属の小中学校を有し、教育関係者が住むため教育熱心で子どもの粒がそろうのだという。たしかに文京区は世帯年収の高い部類のエリアである。さらにマップでも、御茶ノ水駅近辺は中学受験の4大塾がすべてそろっているのが見てとれる。

一方、千代田区は、区内トップである番町(ばんちょう)小学校を「受験に落ちたときのすべり止め」と考える、小学校受験を控えた家庭が引っ越してくるほど「公立小移民」の聖地。

イラスト=原田リカズ

「プレジデント ウーマン」(2018年2月号)最新号では、今回の「ブランド学区」のほかに、「体力モリモリの街」や「文化部バリバリな街」などを紹介しています。ぜひ誌面もご覧ください。

▼調査概要
年収データは、総務省統計局「平成22年国勢調査」「平成25年住宅・土地統計調査」をもとに「住まいサーフィン」が推計。全世帯から単身者や夫婦のみと推定される世帯を除外して算出。学区域は国土交通省国土政策局「国土数値情報(小学校区データ)」(2010年時点)をもとに「住まいサーフィン」が独自に調査、加工した。

住まいサーフィン=データ提供 イラスト=原田リカズ