※本稿は、「プレジデント ウーマン」(2018年2月号)の特集記事を再編集したものです。
港区1位南山小、2位本村小、3位御成門小
子どもが大きくなるにつれ、住まい選びの基準になってくるのは「教育環境」だ。最近では小学校の受験もさることながら、より良い教育環境を求め、中学校受験率が高い公立小学校の学区に「公立小移民」する家庭も増加しているという。
独自の調査で学区別世帯年収を算出しているスタイルアクトの代表取締役である沖有人さんは、「親の学歴や年収が高いほど、子どもの中学受験率が高くなる」と指摘する。今回は、同社「住まいサーフィン」のデータから関東エリアの各自治体における平均世帯年収上位小学校を、また、中京エリアは、プレジデントファミリームック「小学生からの知育大百科2018完全保存版」の市区町村別就業者平均所得額を抜粋した。
子どもの学力は世帯年収に比例するのか?
加えて、有名進学塾マップも掲載した。実際に世帯年収上位に入るような「ブランド学区」に進学塾が多いのが、これで一目瞭然となっている。
東京23区内でもっとも平均世帯年収が高いのは、六本木ヒルズや元麻布ヒルズを学区に持つ港区の南山小学校。ただ、「教育熱心な会社員家庭に人気なのは千代田区と文京区」と沖さんは言う。
文京区は東京大学や、お茶の水女子大学、東京学芸大学付属の小中学校を有し、教育関係者が住むため教育熱心で子どもの粒がそろうのだという。たしかに文京区は世帯年収の高い部類のエリアである。さらにマップでも、御茶ノ水駅近辺は中学受験の4大塾がすべてそろっているのが見てとれる。
一方、千代田区は、区内トップである番町(ばんちょう)小学校を「受験に落ちたときのすべり止め」と考える、小学校受験を控えた家庭が引っ越してくるほど「公立小移民」の聖地。
「プレジデント ウーマン」(2018年2月号)最新号では、今回の「ブランド学区」のほかに、「体力モリモリの街」や「文化部バリバリな街」などを紹介しています。ぜひ誌面もご覧ください。
年収データは、総務省統計局「平成22年国勢調査」「平成25年住宅・土地統計調査」をもとに「住まいサーフィン」が推計。全世帯から単身者や夫婦のみと推定される世帯を除外して算出。学区域は国土交通省国土政策局「国土数値情報(小学校区データ)」(2010年時点)をもとに「住まいサーフィン」が独自に調査、加工した。