自由に使えるお金の約7割は人とのおつきあいに
理事長
波多野麻美さん●公益社団法人 東京青年会議所 第68代理事長
公益社団法人東京青年会議所は1949年、青年経済人によって明るい豊かな社会の実現を理想に設立された組織だ。そして今年、初の女性理事長が誕生。ダイバーシティが進む今、同組織にも新しい風を吹かせたいと立候補したのが、波多野麻美さんである。
「私はどちらかというと引っ込み思案な性格だったのですが、JC(青年会議所)に入会し、多くの人と出会えたことで価値観がかなり変わりました。特にJCの国際活動などを通じて、多様性のある考え方や光景を目の当たりにした経験が大きかった。これからは性別に関係なくもっとアクティブにならないといけないし、私も自分の個性を生かして、できることからやっていかなきゃって思うようになったんです」
JCへの入会が人生の転機になったと語る波多野さんだが、お金の使い方にも変化が。30代になってからは人とのつながりや自己の成長など目に見えないものに価値を置き、人生経験に投資する生き方を選ぶようになったそう。
「お祝い事の席などにはできるだけ出席したり、記念の品を贈ったりなど、人とのおつきあいに一番お金を使います。自由になるお金の約7割は交際費に。海外の方へは、漆器やお重など和の物を選ぶことが多いですね。出会いと経験、そして日本人としてのアイデンティティーを、今後も大切にしていきたいです」
Q 愛用の腕時計は?
A エルメス
ブリュッセルで開かれた国際青年会議所の世界会議に出席したあとに立ち寄ったパリで購入。「当時は腕時計の必要性を感じていなかったのですが、記念に残るものがほしくて。ジュエリーをつけないので、2重巻きのベルトで華やかになるところが気に入っています」
Q この1年で何に一番お金を使った?
A 京友禅の着物
着物が好きな波多野さんが今、一番気に入っているという京友禅は、約120万円。「祖母の代からおつきあいのある呉服屋さんが引退されるということで、感謝の気持ちをお伝えしたいと購入しました。JCの活動でも着たいですね
撮影=花村謙太朗