<勉強法2:単語を覚える>

▼630語で試験の約7割、1000語で約9割を網羅

受験で英語が得意だったとしても、数年のブランクがあれば忘れているもの。またTOEICには社会に出て初めて使うような表現も多い。心機一転、必要な英単語を覚え直そう。

「実は、覚える量はそんなにありません。受験のような専門的・学術的な単語は出てこないので、必要な単語を約600語覚えれば全体の7割、1000語をマスターすれば9割方はカバーできます」(浜崎さん)TOEICテストの半分はリスニングなので、単語は音、意味、使い方の3つをセットにして覚えたい。

630語を目指すなら『改訂版TOEIC(R)TEST英単語出るとこだけ!』小石裕子著(アルク)。200例文で効率よく学ぶなら『TOEIC(R)テスト やたらと出る英単語クイックマスター』テッド寺倉/上原ちとせ(アルク)。
<勉強法3:短文を聞き取る>

▼リスニング350点、リーディング250点を超えろ

『1駅1題 新TOEIC(R) TEST 文法 特急』花田徹也(朝日新聞出版)

TOEICのテストはリスニングとリーディングともに495点満点。「しかし600点の内訳が、両方300点という人はごく少数で、リスニングで350点、リーディングで250点前後が一般的。リスニングのほうが話し言葉で若干簡単なため、スコアが取りやすいんです」(浜崎さん)とはいえ音に慣れていないと、ナレーションにはついていけない。まずは短文を正確に聴き取る練習から始めよう。効果的な方法が、英文を聞いたら一旦止め、覚えた英文を書き取るディクテーション。文を書くことによって、英文が聞き取れているかどうかを確認できる。しかし書くのは手間がかかるので、慣れてきたら、英文を聞いた後に音を一旦止め、覚えた英文を復唱するリッスン&リピートへ。音読することで、話す基礎力が自然と身につくメリットもある。

<勉強法4:文法を理解する>

▼パート5(短文問題)に出てくる文章構造を把握!

『TOEIC(R)テスト 公式プラクティス リスニング編』(国際ビジネスコミュニケーション協会)

前述したように、リスニングよりもリーディングセクションは難しい。なかでもパート6の長文穴埋め問題、パート7の長文読解問題は、初心者では歯が立たないことも。そこで一番解きやすいパート5の短文穴埋め問題に力を注ぎたい。鍵を握るのが、英文法だ。

「TOEICに出てくる英文法問題は、出題パターンが限られているので、法則さえ押さえておけば大体の問題は解ける。短期のスコアアップも期待できる」(大里さん)英文法に特化した参考書で基本パターンを習得した後は、もうひとつ上のステップへ。

「短文は、S(主語)+V(述語)+α。どんなに長くても、S+V+α+接続詞+S+V+αの2文です。目指すのは、問題文を意味のかたまりごとに分けられるレベル。解答スピードの向上につながります」(浜崎さん)