600点、730点、900点……。社会人としての必要レベルに到達するための勉強ノウハウを一気に公開します!

▼教えてくれる“TOEICマスター”の先生

大学講師 浜崎潤之輔
大学・企業研修講師。早稲田大学政治経済学部経済学科卒。これまでにTOEIC 990点を50回以上獲得した経験を基に、TOEICテスト対策合宿・セミナーなども開催する。

 

サッポロビール 経営戦略部 大里秀介
現役サラリーマン。2006年から英語学習を開始し、11年にTOEICテスト990点を達成。TOEICブロガー「Tommy」としても注目を浴びる。


社会人ならまずは……「600点超え」勉強法

初心者が最初の目標として設定したい600点。決して簡単ではないが、近年のTOEIC平均点は580点台が中心。高望みの数字ではない。

「力試しのつもりで経験もなくいきなり模試に挑戦すると、時間内に解ききれない問題も多く、課題もあまり見えてきません。まずは基礎力をつけることに集中すべきです」(浜崎潤之輔さん)

基礎固めに欠かせないのは、英文法と英単語の習得。そして短文を繰り返し聞いて英語の音に慣れ、「読む」「聴く」の基本的能力を養うことだ。リスニングならパート1、2、リーディングならパート5といった比較的簡単なパートを確実に正解できるようにしておくと、初心者には難解な会話の応酬や長文読解問題に太刀打ちできなくても、600点に届く可能性が出てくる。準備期間はレベルによって異なるが、「大学受験で英語を学んだ人であれば、3カ月から半年ぐらい」(浜崎さん)を想定しよう。

<勉強法1:目標正解数を把握する>

▼自力で5割の正解を目指す!

600点を取るには、全問のうち62~63%を正解する必要がある。大変そうに聞こえるが、約4割の問題は捨てられると考えれば気持ちも楽になる。さらに自力で50問を正解すれば、設問は4択のマークシートのため、残り50問×1/4=約12問は正解する可能性も。目標圏内に届いていると考えてもいい。

「TOEICは英語のコミュニケーション能力を測定するテスト。わからない問題があったらそこに時間をかけず、次に進んでわかる問題を解くという判断も大切です。全体の半分を目安に、自分が集中するのはここだ、と狙いを定めましょう」(大里さん)