▼行動経済学がわかる
『ヤバい経済学[増補改訂版]』スティーヴン・D・レヴィット他/東洋経済新報社
経済学がお金の話だというのは、完全な嘘ではないけれど、経済はそれだけでは動かない。人間のさまざまな選択がすべて経済学的な考察になると実践した本。大相撲の八百長やギャングの活動などが事例に挙げられ、読み物としても秀逸。経済学のイメージががらりと変わる本。
『自滅する選択』池田新介/東洋経済新報社
経済学は「人に何かをやる気にさせる」=インセンティブの話でもある(お金はその一部)。しかし人は後悔するのがわかっているような選択をするし、ダイエットには失敗するし、とても合理的な存在とはいえない。それを分析するのが行動経済学で、これはその成果をまとめたもの。
▼お金や投資の仕組みを知る
『ウォール街のランダム・ウォーカー 株式投資の不滅の真理〈原著第11版〉』バートン・マルキール/日本経済新聞出版社
株の仕組みについてはいいかげんな「必勝法」の本が山ほど出ているが、まずはとにかくいちばん基本的なことから。取引の考え方から、もうけ話のまちがい、株屋の心理等々、高度な内容まで押さえた必読書。もうけ話を聞いたら、ここに立ち返ろう。世の中おいしい話はありません!
『これでわかったビットコイン[生きのこる通貨の条件]』斉藤賢爾/太郎次郎社エディタス
仮想通貨ビットコインは、一時は取引所破綻などダークなイメージがついてまわったが、その根底にある技術自体は実は非常におもしろい。本書は薄いブックレットだが、技術的なツボやその背景にあるお金の存在原理、倫理的なお金の在り方といった大きな話にまで広がっていく。