家での時間は子ども中心で、バタバタしている間に1日が終わってしまうという相談者の山田さん。家での時間をうまくコントロールするにはどうしたらいいのでしょうか?『折れない心をつくるシンプルな習慣』の著者である渡部卓さんが、解決策をアドバイスします。

【写真左】先生:渡部 卓氏【写真右】相談者:山田由布子さん/外資系証券会社秘書。夫、長男、次男と4人暮らし。

家での時間は子ども中心! バタバタしている間に一日が終わります……

【山田】仕事はテンポよくできるのに、家では子どものペース。「あれして、これして!」って言ってる間に疲れ切って、夜は気づくとぼーっとしてます。

【渡部】家での時間を思うようにコントロールできないのがストレス?

【山田】まさにそうなんです。勉強もしたいのに、あまりできていないし……。

【渡部】全部を完璧には難しいので、重要なこと、緊急なこと、緊急ではないけれど大切なこと、と優先順位をつけて点検してみるといいですね。

【山田】確かに、手帳のTO DOリストを見ると、ささいなことまでびっしり。

【渡部】几帳面な人ほど、「やらなきゃ」という思い込みに縛られがち。それを解消するには、自分の主観、気持ちを記録すること。疲労度、気分などを10点満点で採点するのもいい。「できた」「できなかった」だけではなく、満足感や自分の理想という尺度からも見てみると、「そんなに自分を責めることはない」と思えるはず。受け止め方が変わると、時間を自分でコントロールしている感覚が持てると思います。

 Before:山田さんのある1日 

5:50 起床(着がえて、前の日の洗い物を片づけて、お弁当作って、ラジオ体操して、朝ごはん作って、子どもたちに身支度させて、持ち物確認して、主人を起こす……!)
7:15 朝食
8:00 出勤
8:50 会社到着
18:00 退勤
19:00 帰宅
19:15 夕食(洗濯物を片づけて、子どもたちの宿題をみて、いっしょに次の日の持ち物を準備して、学校や幼稚園から持ち帰ったプリントに目を通して、子どもたちの歯の仕上げ磨きして、絵本を読み聞かせして、もうこのへんでヘトヘトです~)

【写真左】手帳には、日用品の買い出しなど細かな予定までいろいろ。「やること多すぎ!」と焦る原因にも。【写真右】ママ大好きな子どもたちは、家事中でもおかまいなし。

 渡部先生の診断:優先順位混乱症候群 

【症状】
・通信制大学の勉強が進まない!
・毎日のやるべきことがこなせず罪悪感
・子どもをバタバタ追い立てちゃう!
【診断】
やりたいことに優先順位をつけ、夫婦でときどき共有して。勉強時間の確保にも夫の理解は必須! 時間に追われていると感じたときは、音楽を聴いたり、呼吸を意識すると◎。