柔軟性のある受け入れ体制も魅力

【写真上】セブ島には高級リゾートホテルが軒を連ねている。【写真中】フィリピンの名物デザート“ハロハロ”は、滞在中1度は食べたい。【写真下】ローカル御用達の安食堂に講師と出かける著者。

その他「物価が安いのでショッピングが楽しい」とか「スパ&マッサージが格安」「週末にはビーチリゾートをエンジョイできる」といった女子目線のポイントも見逃せないが、主に前ページで述べた3点の理由により、フィリピン留学は門戸が広く開かれている。そのため、留学といっても10代・20代の若者に限定されず、生徒の年齢が幅広いのも特徴だ。私の滞在時には、下はティーンエージャーから上は80歳代まで、さまざまな年齢の日本人が在籍していた。

留学目的もまたいろいろ。キャリアアップのために自己投資している働きウーマンや、学校と会社が契約して派遣されたビジネスパーソンのほか、アメリカ留学を目指す親子、ワーキングホリデーの準備、中には「1度外国に住んでみたかった」というおばあちゃんも。当然、英語力にはバラつきがあるが、講師は日本人の扱いに慣れていて、実に根気強く指導してくれる。そうそう、フィリピン人には親日家が多く、ホスピタリティが高い国民性も隠れたメリットのひとつなのだ。

※次回の「オトナの海外留学 第2回」は1月13日の配信予定です。

江藤詩文/旅する文筆家
年間150日ほど海外に滞在し、その土地に根ざしたフードカルチャーをメインに、独自の視点からやわからな語り口で綴られる紀行文を雑誌やウェブサイトに寄稿。これまで訪ずれた国は50カ国ほど。女性を中心とした地元の人たちとの交流から生まれる“ものがたり”のあるレポートに定評がある。旅と食にまつわる本のコレクターでもある。現在、朝日新聞デジタル&Wで「世界美食紀行」、産経ニュースほかで「江藤詩文の世界鉄道旅」を連載中。著書に電子書籍『ほろ酔い鉄子の世界鉄道~乗っ旅、食べ旅~』シリーズ全3巻(小学館)。
【世界美食紀行】http://www.asahi.com/and_w/sekaibisyoku_list.html
【江藤詩文の世界鉄道旅】http://www.sankei.com/premium/topics/premium-27164-t1.html

撮影=江藤詩文