多様性を受け入れ、次世代調和型の組織をつくる

日本社会もグローバル化がどんどん進み、さまざまな職場が国際色豊かになりつつあります。外国人がいると衝突することがあるかもしれませんが、理解し合えば歩み寄れるし、乗り越えていくことも、新たな解決法を見つけることもできます。

問題の原因は、大抵お互いを知らないことにあるわけです。日本人には協調性という適性があるのですから、外国人が加わることで、非常に多様性に富んだ調和型の職場になれるのです。「Welcome」とおおらかに考えると楽しさが広がりますよ。

難民も同じです。ユニクロを展開するファーストリテイリングの「難民インターンシップ」で社員として働いている女性は、生き延びられて“今”そこにいること、与えられた機会を最大限に生かそうと張り切っています。その前のめりな姿を見ると、日本人スタッフも「頑張ろう」という気持ちになるという話を聞きました。彼女のような人が一人いると、組織は成熟します。難民人口が増えているということは、日本にそういうチャンスが増えているということです。

国連難民高等弁務官・広報官というシゴト

また、もし興味があれば、国連関係で働くという選択もあります。国連は、一度社会人になってからでも、再スタートして働ける職場です。新卒採用でなく、即戦力が求められている現場なのです。

現在、日本での国連職員への道としては、外務省のJPO(ジュニア・プロフェッショナル・オフィサー)制度があります。2年間インターンシップを体験することができて、いずれ正規職員として働くための足がかりとなる制度です。 いくつかの条件や書類審査はありますが、関心のある方はチャレンジする価値あり! 日本人の特性は国連の現場で非常に重宝がられるので楽しいですよ。

国連難民高等弁務官の広報官として、今UNHCRで、日本語を使って広報するのは全世界で私だけです。海外からグローバル発信されていることを国内へ、また、日本で起こっていることをグローバル発信するのも私の仕事です。

毎日どんなに大変でも、あるいは無駄かな、と迷うようなことがあっても、一つひとつのアクションが家を追われている6000万人の助けになっているはず、と信じて行動しています。そうすれば、無理難題も乗り越えることができるんです。