仕事で人を動かす「論理」の力が、婚活ではマイナスに

リーダーシップ、営業、マネジメント……、仕事で人を動かす力になるのは、論理です。つまり、いかに論理的に多くの人を納得させることができるのかという点が重視されます。それは結果的に、自分の主張の優位性を相手に理解させることになります。時には自分以外の人の主張を後退させることにもなるのです。

婚活でこの力を発揮し過ぎると「この女性は、何でも自分が正しいと思っているんだな」と、男性から反感を買いやすくなります。女性が筋の通った主張をすればするほど、男性の主張がどんどん後退していくからです。そして、「女の言いなりになるなんて御免だ!」と、男性に思わせてしまうケースが少なくありません。仕事では絶対に必要な論理の力ですが、婚活ではこのようにマイナス方向に働く危険性があるのです。

では、早々に結婚を決めてきた「あの子」たちは、どうやって男性の心を動かしたのでしょうか。それは、非常にシンプルです。「具体的な話」をしていたのです。「具体的な話」とは? 少し極端な例を挙げますね。

「今日ね、部長に『やっとまっすぐにコピーを取れるようになったね』って褒められたの!」

……場面をイメージできましたか? ちょっとイラッとくる光景が目に浮かんだのではないでしょうか。あきれないでください。男性だって「コピー1つ満足に取れなかったのかよ」と感じる人もいます。しかし、世の中にはこのような話で心を動かされる男性もいるのです。「この子、コピーもまっすぐに取れないぐらい不器用なんだ。きっと職場ではつらいだろうな。……俺が嫁さんにもらってやるか」と、思い込み三段論法で結婚モードのスイッチが入る男性もいるわけです。

この話ですが、重要なのは「場面をイメージできる」というところ。話が具体的だと、相手の頭の中に絵が浮かびます。絵が浮かぶことで、相手の心が動き出します。恋は心の揺さぶりから始まるもの。そのきっかけをたくさん作るためにも、相手がイメージできる具体的な話が大切なのです。