そこで、この連載では、このようなやりたいことをあきらめず自らのキャリアをつくる技術を「私プレゼン力」と名付け、日常生活のさまざまな場面で「私プレゼン力」を高めていくための方法を解説していきます。では、具体的に私プレゼンを成功させるためには何からはじめればよいのでしょうか。

まずお勧めしたいのがゴール設定です。はじめに3年後ぐらいの「なりたい自分」を決めましょう。ゴール設定の詳細についてはおいおいお話ししていく予定ですが、大切なことはまず、「自分のキャラクターを設定する」ことです。たとえば、「チームのリーダーとして、いつもニコニコ笑っている元気な存在になる」とか、「前向きになって○○の資格を取る」というように、人々の目に自分がどのように映りたいかを言葉として設定します。

どんなキャラに設定すればいいのかわからないという方のために、ヒントになりそうな心理学の考え方をご紹介しましょう。心理学において、人が相手に好印象を与える要因は、「親しみやすさ」「活動性」「社会的望ましさ」の3つしかありません。この3つから自分のなりたいキャラクターを1つ選んでみましょう。

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「親しみやすさ」「活動性」「社会的望ましさ」のイメージ(イラスト=米山夏子)

「親しみやすさ」のカテゴリーに入る言葉には、話しかけやすい、優しい、親切な、明るい、元気な、外交的な、面白いなどがあります。

「活動性」のカテゴリーに入る言葉は、堂々とした、意欲的な、積極的な、鋭い、リーダーシップのある、強いなど。

「社会的望ましさ」は信頼できる、分別のある、きちんとした、誠実な、安心できる、知的な、大人っぽいなど。

具体的な人物を例に見てみますと、「親しみやすさ」は、いわゆるアイドル全般のイメージです。女優でいうと、堀北真希さん、長澤まさみさん、石原さとみさん、上戸彩さんなど。

「活動性」には、ほとんどの政治家が当てはまります。英国のサッチャー元首相、ヒラリー・クリントンさん、日本では蓮舫さんなど。

「社会的望ましさ」なら、キャロライン・ケネディ駐日アメリカ大使や元国連難民高等弁務官の緒方貞子さん。女優の松嶋菜々子さんや柴咲コウさんもここに入ります。